認知症 私の患者さんは痴呆・歩行困難を起こしません!PPK(ピンピンコロリ)です。
今認知症が介護の世界で問題になっています。非常に多いようです。テレビ等で出てくる専門家のトンチンカンなコメントや対策法に怒りを覚えます。痴呆の原因は2つあります。食事と歯周病です。
そう断定できる私の貴重な体験を書きます。少し話は長いですが・・・
私は1982年に32才で故郷高松に帰りました。母も人気のある歯科医でした。患者さんは固定されあまり入れ替わりのない歯科医院でした。そこに若造の私が入りました。翌年から院長職を拝命し、患者さんの虫歯予防を頑張りました。「砂糖パンお菓子ジュースアイスを口にするな!」と口うるさく患者さんに迫りました。患者さんの反応は2通りでした。若先生が言うのなら従いますと付いてくださった方々と食べても良いと考えた人たちでした。患者さんが二つに分かれました。
後者の患者さんには若院長は食べてはいけないとしつこく迫ります。そうすると「うるさい!もうよその歯医者に行く」と当院に来なくなりました。
そこから十数年が過ぎ前者の患者さんたちは80歳を超えます。虫歯と歯周病予防を徹底した結果、歯を失わないので8020(80歳で20本の歯を残す)をクリアーしていきます。その方々に写真のような表彰状を作り待合室の壁に貼りました。壁は表彰状で埋め尽くされ一杯になりました。当時の日本では8004(80歳で平均4本)でしたので驚異的な結果でした。すべての人が元気で活動しています。ボケてる人は皆無でした。
そんなある日一人のおばあちゃんの患者さんが表彰状を見てこう話しました。「表彰状の方々全員知っている、全員素晴らしい健康状態です!」と。そして続けて「松見歯科に来なくなった患者さんはどうなったか知っていますか?」と言われました。私が知らないと答えると彼女は「全員ボケて歩けなくなりました」と話しました。彼女はこの地区唯一の老人介護施設に慰問に行き、松見歯科に来なくなった人たち全員そこにいた事を確認し、あまりの違いに驚いたそうです。
歯周病は歯の周りにポケット(歯周病菌の巣)が出来ます。その歯周病菌が血管の中に入り全身を廻ります。脳梗塞・心筋梗塞では詰まった血栓の中から歯周病菌が検出されるそうです。歯周病菌が血栓の核を作り、大きく成長するようです。また私が禁止した食べ物は歯周病菌の餌になります。菌は餌を与えると爆発的に増殖します。
歯周病予防のため3か月に一度は定期的に歯科に通っているから大丈夫と考えている方がいますが、ほぼうまくいきません。当コラムの「保険治療では歯槽膿漏が治らないのか」を参考にしてください。
痴呆を起こし長期要介護になると介護費用で大金が失われます。PPKだと無駄なお金は不必要です。ヨイヨイになる前に死んでやるという人もいますがそううまくいきません。現代医学は巧く治せませんが死なせないのは上手です。ヨイヨイNNG(ネンネンゴロリ)の出来上がりです。
もう一点書き加えます。認知症の原因として降圧剤の常用があります。高血圧の基準値が右往左往しているのはご存じですか?130㎜Hg以上は一律に高血圧なんて出鱈目です。当院の最高血圧の基準値は(年齢+90プラスマイナス20)です。例えば60才ならば130~170になります。あといつ測っても180を超えてる方は一時的に服用してもよいと思いますが、高血圧の原因を除去することが大切です。