インプラントについて
当院ではインプラントはしません。必要がないからです。インプラントは歯を抜歯した後に行われます。私の仕事は歯を残す事であり、他院で抜歯と宣言された歯も何とか使用可能なように工夫します。それが技術です。また他院で抜かれた場所にも義歯やブリッジ等で十分補えます。
私と同学年で大阪からご来院のご婦人がいました。口の中には上下6本のインプラントがありその周りから膿(インプラント周囲炎)が出ていました。体調にも問題がりました。歯周病があり抜歯となったようですが、歯周病を放置したままインプラントしたのでインプラント周囲炎となりました。治療は残っている歯の歯周病を完治(体調がよくなる特別なおまけ付き)させて、インプラント撤去、義歯の作成をしました。良い義歯は違和感なく「まるで自分の歯の様だ」と皆さんがおっしゃいます。ご婦人が治療後に「インプラントにかかった費用があればこちらの治療費は賄えました!」とつぶやきました。
インプラントとメンテナンスの問題
インプラント後「毎月1度メンテナンスに来院ください」と言われます。何もしないでいると問題が発生するためです。もし先生が廃業したらどうなるのでしょう?その後のメンテナンスを代行してくれるシステムはありません。また患者さんが病院に通えなくなったときは訪問でメンテナンスをしてくれるのでしょうか?また患者さんが認知症を患ったら?
今介護施設でこのことが問題となっています。歯を失う患者さんは高い確率で認知症になります。自身のメンテナンスも出来ず、通院も出来ず、インプラントの周囲からは膿が出て放置されます。医学的に撤去が必要でも患者さんに体力がなく、またかりに撤去出来ても新しい義歯の作成は非常に困難です。
インプラントと骨の異常吸収
自然の歯でしたら歯周病になり治療せず放置すると段々に歯周組織より排泄され、顎骨の骨は最小限守られます。しかし人工の根であるインプラントは長く顎骨に人工物をねじ込むので、そのネジの先まで骨が溶けます。